人はみんな国、地方自治体、家族、会社などいくつもの共同体に属する一員で、社会的な生き物です。
社会的な生き物である人が属している「会社」がすることは、いくつもの共同体とコミュニケーションしながら経営しています。
仕組みがそうなっているように、自分さえよければいいというわけにいかず、「会社」は共同体を幸せをする責任があります。
なかでも、深く関るのが、お客さま、従業員、その他関係先です。
お客さまを幸せにする方法が、目的の達成です。目的と目標は違います。
目標は目的を達成する手段です。
会社が、働いている人を幸せにしてあげるには
「ふたつの課題」をクリアすることです。
・経済的な満足
・自立(なれる最高の自分)
ひとつは、経済的な満足、それもできるだけ多い給料を払うことです。それは働いている人の希望だからです。
もうひとつが自己実現です。自己実現というと、迷ってしまう人も多いと思います。はっきりした目的を持っていない人がたくさんいるからです。
自己表現を違う表現をすると、自立することです。しかし、これではますます分からないはずです。自立のイメージが人によって違うからです。自立とは「なれる最高の自分になる」ことです。
働きがいが、この2つから生まれます。
経済的な満足×自立=働きがい
給与は多いほどうれしいものですが、多いことで浪費癖がつき自分を破滅させることもあります。自立ができていないため、快楽に依存してしまうのです。
逆に自立できていると、自分をコントロールできて最高の自分になるようにマネジメントできます。「働きがい」を感じて最高の自分になるように切磋琢磨していると必要以上に給与に関心を持たなくなります。生き甲斐を発見して追求に集中します。
「経済的な満足×自立=働きがい」を実現する源泉が、お客さまなのです。
ですから、会社はお客さまにどのような目的を持って向かい合うのか、そこが一番重要になります。
もし、「お客さまは利益の源泉、だから儲けたらいい」というような目的なら、いつかお客さまは勘づいて去ります。
逆に「いつも安心して買っていただけるように、コストパフォーマンスの高い最高のサービスを提供する」というような目的なら、お客さまはリピーターになり、繰り返し取引していただけます。
結果的に、会社の業績も良く、経済的な満足は実現できます。それを可能にしたのは「お客さま」がいたからです。働く人の努力も重要ですが、働く人が努力できたのも「お客さま」がいたからです。
経済的な満足があると安心できます。
安心して働している人、安心して暮らしている人、自分を肯定的にとらえ、周りの人も同じように肯定的にとらえている人の周りにはたくさんの人が集まってきます、気持ちのいい人間関係が作られていき、幸せを実感します。
会社、個人、共同体とは、これだけのことです。
これだけの仕組みの基盤になっているのは「お客さま」なのです。
これだけのことなのですが、そうが簡単にいかないのは、「これだけのこと」をする人がたくさんいて、ガチンコするからです。
そこで、いろいろ考えて、ややこしくなってきます。
しかし、どんなに、ガチンコしても、ガチンコするほど、会社は、お客さま最優先なのです。
ややこしくなりがちな「これだけのこと」を、「お客さま最優先」を針路にして態勢、価値観、行動を統合して、整えながら幸せになる方法、それがマネジメントです。
自立については「禅」が語り尽くしています。
「禅とマネジメント」では、 無意識でも日本人の心の片隅に脈々と流れている禅の心に触れながら、経済的な満足×自立=いきがい、働きがいのある、どこからどう切りとっても、矛盾のない仕事の仕方についてお話していきます。